ソーシャルメディアガイドラインの策定と共有でトラブルを予防

 
会社が公式で作るブログやメディアとは別に、従業員が独自で所属を明らかにして
ソーシャルメディアを使って情報発信することが増えてきています。

従業員がソーシャルメディアで情報発信をすることで、
以下のようなメリットが考えられます。


・会社の知名度が高まる

・有益な情報を提供することで製品・サービスの拡販につながる

・職場の雰囲気や仕事内容が伝わって、求人のきっかけになる

・顧客やユーザーの意見が集まり、製品やサービスの改善、開発などに使える


このようにメリットはたくさんあるのですが、問題が発生することもありえます。


・誤った情報を発信してしまう

・他のソーシャルメディアのユーザーとの揉める

・立場を曖昧にして、もしくは隠したまま活動した後に、身元が明らかになって問題視される


などのリスクと常に隣り合わせです。


問題の発生を防ぎ、かつ万が一問題が発生したときにすぐに対応できるように、
いくつかの企業が従業員がソーシャルメディアを使うときのガイドラインを作成しはじめています。


IBM Social Computing Guidelines

Intel Social Media Guidelines


・透明性を保つ

・「このブログに書かれていることは個人の意見であって会社の意見を代弁するものではありません」などの注釈を入れる

・間違いを犯したら、早急に謝罪して修正前の状態がわかるようにしつつ修正する

などの指針がまとめられています。


このような行動指針を作って共有しておくことで、
間違った情報発信の仕方が減って、トラブルの発生を未然に防ぐことにつながります。

ある程度規模が大きな会社だと、たとえ禁止したり、具体的な制限を設けたりしても、
すべてを管理することは難しいでしょうから、ソーシャルメディアガイドラインを策定して
リスクを減らすのは有効だと考えられます。


かっちりした制限を設けていて、たとえばブログの投稿前に必ず広報担当の
チェックを入れるということをしている企業もあると思います。
リスクを減らす効果と手間のバランスを考えて妥当性があると
判断できればそれでもいいのですが、それだと公式ブログという
扱いになってあくまでも業務時間を使って書くものとなり、
多くの人に書いてもらうことは難しくなるでしょう。

従業員によるソーシャルメディアでの活動を大幅に制限することになるので、
業務時間外で情報発信したいと考えている意欲的な人がたくさんいる会社の場合、
かなりもったいないような気がします。


日本では所属と実名を明らかにしてソーシャルメディアで活動するというのは
あまり多くないので、こういった守りのためのガイドラインではなく、いかに情報発信して
もらうかというガイドラインがあってもいいかもしれないと思いました。

あと、こういったガイドラインを作っていても社内だけで
共有されることが多そうですが、作った企業は公開しておくと、
免罪符的な意味でいざというときにソーシャルメディアの
ユーザーからの理解を若干得やすくなるかもしれません。


Sun Microsystems が公開している参考になりそうな資料があったので貼っておきます。


参考にさせてもらったサイト
ナレッジ!?情報共有・・・永遠の課題への挑戦 > 従業員とソーシャルメディア?サン・マイクロシステムズの取り組み : ITmedia オルタナティブ・ブログ

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このページは、ソーシャルメディアマーケティング.jpが2008年12月12日 19:47に書いたブログ記事です。

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