結論

LINEの配信から、商品ページへ直接飛ばすのをやめます。 代わりに、自社の記事を1枚はさみます。

LINEは、店から一方的に届けられる数少ない場所です。ただし届く先は、友だちや家族のトークと同じ画面です。そこに毎回「買ってください」が並べば、通知そのものがじゃまになります。開かれなくなり、最後にブロックされます。

たとえば、こう変えます。

  • ❌ 1通目からいきなり「新メニューのご予約はこちら」
  • ⭕ 1通目に「よく聞かれる◯◯の話」、そのあとに予約リンク

違いは、買わなかった人に何が残るかです。売り込みだけの配信は、買わない回はゼロで終わります。記事をはさむと、買わなかった回にも「役に立った」が残ります

集客として狙っているのはここです。次に必要になったときに、思い出してもらえる状態を作る。 LINEは売る場所ではなく、その順番を待てる場所として使います。

配信の型を変える

こんな配信になっていませんか。

  • 1つの吹き出しに、あいさつと説明と予約リンクを全部入れている
  • 「今だけ」「お得です」から書き始めている
  • 前回の配信で、どのリンクが押されたか見ていない

当てはまるなら、直すのは文面より先に並べ方です。

1回の配信に、目的は1つだけ置きます。読ませるのか、押させるのか。両方を1つの吹き出しに詰めると、読み物のふりをした売り込みになり、いちばん反応が落ちます。

そこで、目的ごとに吹き出しを分けます。

実際の並べ方

  1. 1吹き出し目に自社の記事を置く。それだけ読んで終わっても価値がある内容にする
  2. 2吹き出し目に予約・商品への導線を置く。読み終えた人が、そのまま次に進める形にする
  3. どちらが押されたかを分析画面で見る。記事だけ押されて予約が押されないなら、直すのは記事の締め

なぜこの並べ方になるのか

1吹き出し目を記事にするのは、読む理由を先に渡すためです。 予約リンクだけの配信には、いま予約する気がない人にとって開く理由がありません。読む理由がある配信だけが、開かれ続けます

2吹き出し目を分けるのは、押す人を選ぶためです。 同じ吹き出しに記事と予約を並べると、読んだ人も読んでいない人も同じリンクを見ます。分けておけば、記事を読み終えた人だけが予約リンクにたどり着きます。読んでから来た人のほうが、決めるのは早いです。

3番目を入れるのは、直す場所を1か所に絞るためです。 記事が押されないなら配信の書き出し、記事は押されるのに予約が押されないなら記事の締め。どちらが押されたかが分かれば、次に直す場所が決まります。反応が悪いときに全部を作り直さずに済みます。

続けると何が積み上がるか

商品へ直接飛ばすのと、自社記事を1枚挟むのはここが違う。直接商品ページへ飛ばすと、毎回「また販売か」と思われ、開かれなくなりブロックされ、買わない回もすべて無駄打ちになる。信頼が減り反応が落ちていく。自社記事を1枚挟むと、読んでから来るので判断できる情報を持っている、買わなくても「役に立った」が残り関係が続く。信頼が積み上がり反応が安定する。注意として、挟む記事が宣伝だと逆効果で、クッションのつもりが売り込みが2回になる。役に立つ情報で信頼をつくる記事を挟む。
記事を1枚挟むと、買わなかった回にも「役に立った」が残ります

1回ごとの差は小さいので、効いてくるのは続けたあとです。積み上がるのは2つあります。

判断に使える情報を持った人が増えます。 商品ページに直接来た人と、記事を読んでから来た人では、知っていることの量が違います。同じクリックでも、そのあとの決まり方が変わります

買わなかった回が、無駄打ちにならなくなります。 売り込みだけの配信は、買わない回はゼロで終わります。記事なら、読まれた分は残ります。

効いたかどうかを測る

変えたあとは、感覚ではなく数字で見ます。見るところは配信側とブロック側の2つです。

配信の分析で見るところ

LINE公式アカウントの「分析 > メッセージ配信」で、次が確認できます(公式マニュアル)。

指標何を見るか
開封届いたあとに見られたか
クリックユーザー配信全体の反応
吹き出しごとのクリック率記事と予約、どちらが押されたか
URLごとのクリック記事URLと商品URLを分けて見る
コンバージョンユーザー実際の申込・購入

集計は配信から14日間。コンバージョンは30日(カスタムは最大90日)

この記事の型で見るべきは、URLごとのクリックです。 記事URLと商品URLを分けて置けば、次のどれが起きているかが分かります。

  • 記事も商品も押されている → うまくいっている
  • 記事は押されるが商品が押されない → 記事の締めから商品への導線が弱い
  • 記事も商品も押されない → 記事のテーマが読者の関心とずれている

ブロック数で見るところ

「分析 > 友だち」で、友だち追加数・ターゲットリーチ・ブロック数が確認できます(公式マニュアル)。

  • 直近7日分が表示され、最大397日間さかのぼって選択できます
  • 友だち追加経路ごとのブロック数も確認でき、経路別の「概要」「日次データ」をダウンロードできます

つまり、配信の型を変えた前後で、ブロック数の推移を1年以上さかのぼって比較できます。

3か月かけて比べる

  1. 変更前の数字を控える。直近3か月の配信ごとのクリックユーザー数と、月ごとのブロック数を記録する
  2. 型を変える。1吹き出し目に記事、2吹き出し目に商品。記事URLと商品URLを分ける
  3. 3か月続ける。1回の配信では判断できない
  4. 比べる。配信ごとのクリック、URLごとのクリック、そして月ごとのブロック数の推移

配信そのものの書き方、特に「読ませたい内容」と「押してほしいリンク」の分け方は「追伸」を2通目に送る配信テクニック、再接触の間隔の決め方は満足度が高いのに客が増えない理由

続けるための条件

型を変えたあと、止まる理由は3つに絞られます。回数の決め方、記事を書く負担、そしてネタです。

頻度は、通数の上限から逆算する

通数は「回数 × 友だちの数」で決まる。送った回数 × 友だちの数 = 通数。友だちが増えるほど、1回の配信が重くなる。例として友だち1,000人・月5,000通のプランの場合、月2回は2回×1,000人=2,000通で収まる、月4回は4回×1,000人=4,000通で収まる、月6回は6回×1,000人=6,000通で超えるため、プランを上げるか回数を減らす必要がある。上限まで送ることが目的になると、送る理由のない配信が混じり、効果も反応も下がる。先に上限の回数を決めて、その範囲で「送る理由がある回」だけを使う。回数を減らすより先に、全員に送るのをやめる(絞り込み・セグメント配信)ほうが効く。
上限を先に出してから、その範囲で送る理由がある回だけを使います

「1枚挟む」の次に効くのが頻度です。多く送るほどブロックされる、という単純な話ではありません。 送る理由が無い配信が増えるとブロックされます。

とはいえ、上限は費用側から先に決まります。LINE公式アカウントは送った回数 × 友だちの数で通数を数えるので、友だちが増えるほど1回の配信が重くなります。

月の配信回数使う通数収まるか
月2回2,000通収まる
月4回4,000通収まる
月6回6,000通超える。プランを上げるか回数を減らす

友だち1,000人・月5,000通のプランで計算した場合

先に上限の回数を出してから、その範囲で「送る理由がある回」だけを使ってください。 上限まで送ることが目的になると、理由のない配信が混じります。通数は「配信した回数 × 送った友だちの数」で数えます。1回の配信に3吹き出しまで入るので、分けずにまとめると通数は減ります。

挟む記事は、短くてよい

最後に、書く負担の話です。1枚挟む記事は、長い必要がありません。

  • 問い合わせで聞かれたこと1つに答える。それだけで1本になります
  • 写真1枚と、説明3〜4行でも成立します
  • 完成度より、次の配信までに1本あることのほうが効きます

長い記事を書こうとして配信が止まるのが、この型のいちばん多い失敗です。書けないなら、前回の記事をもう一度使っても構いません。 全員が前回を読んでいるわけではありません。

記事のネタは、自社の中にある

この型の弱点は、毎回挟む記事が必要になることです。「メルマガ ネタ切れ」「ネタ探し」と検索されているのは、ここで詰まる人が多いためです。

この型の弱点はここです。ネタは外から探すものではありません。すでに自社の中にあります。

ネタの出どころ具体例
問い合わせで繰り返し聞かれること「これは保険が効きますか」「何回くらい必要ですか」
現場で説明していること来店時に毎回口頭で伝えている注意点
断られた理由「思っていたより高い」と言われたときに何を説明したか
自社の失敗と、その後の変更やり方を変えた理由。なぜ前のやり方をやめたか
使っている道具・材料の選び方なぜその機材・材料を選んでいるか

どれも自社にしかない情報なので、他社と同じ内容になりません。

問い合わせで3回同じことを聞かれたら、それは記事になります。 3回聞かれているということは、聞いていない人はもっと多いということです。

確認項目

配信の型を変える前に
  • 1吹き出し目の記事が、それだけ読んで終わっても価値がある内容になっている
  • 記事URLと商品URLを分けて置き、どちらが押されたか分かるようにした
  • 変更前の数字(配信ごとのクリック、月ごとのブロック数)を控えた
  • 判断まで3か月続ける前提で、記事のネタを確保した
  • 友だちが20人未満の指標は表示されないことを理解している
  • 他社の「平均ブロック率」ではなく、自社の変更前と比べる

今日やること

「分析 > 友だち」を開いて、直近3か月のブロック数を書き留める。 これが比較の起点になります。

文面はまだ決めなくて構いません。先に必要なのは、変える前の数字です。控えたら、次の配信から1吹き出し目を記事に差し替えてください。