結論

1通目に読ませたい本文、2通目に短い追伸を続けて送ってみましょう。

長文を読まない層にも短文で用件が届きますし、読んだ層は1通目で前提ができた状態でリンクを押してくれます。なので、クリックの数と質が同時に上がるんです。

ただ、外してはいけない条件が2つあります。2通目に本当の情報を1つ持たせることと、LINEなら通数が倍になるのを織り込むことです。

どういう技術か

2通で役割を分けるのがポイントです。1通目で前提をつくり、2通目は押してほしいリンク1つに絞ります。

1通目で前提をつくり、2通目は押してほしいリンク1つに絞ります

やることは、3つだけです。

  1. 1通目は、読み物として成立する内容を送る。ここで前提をつくる
  2. 2通目は、1通目の直後に、短い追伸として送る。件名も短くする
  3. 2通目の目的はクリック1つに絞る。本文で説明し直さない

2通目が短いのは、クリックしてもらうことだけが目的だからです。逆に1通目をしっかり書くのは、読んだ人に判断材料を渡しておくため。役割が違うので、長さも違ってきます。

もし1通目がそもそも開かれていないなら、件名も見直す対象です。読みたくなるメールタイトルの作り方では、ただ開封されるだけでなく、本文を読み進めてもらうための考え方を紹介しています。

なぜ反応が上がるのか

意外かもしれませんが、効いているのは短い2通目のほうではありません。

効いているのは短い2通目ではなく、その前に前提をつくった1通目です

理由は、3つあります。

1. 長文を読まない層に届く

配信を受け取る人は、熱心に読む層と、そうでない層に分かれます。そして時間が経つほど、後者が増えていきます。長文だけを送り続けると、後者にはまったく届きません。短い2通目なら、この層にも用件だけは届けられます。

2. 読んだ層は「前提つき」でリンクを押す

1通目を読んだ人は、そのテーマについて理解した状態でリンクをクリックしてくれます。何も読んでいない人のクリックより、その後の行動につながりやすくなります。

3. 「追伸」は前提があって初めて成立する

短いメッセージ単体だと、「なんだこれ」で終わってしまいますよね。前に本文があるからこそ、追伸として読まれるんです。1通目を手抜きすると、2通目も効きません。

2通目に何を書くか

2通目に置くのは、1通目に無かった事実を1つです。ここが空だと、ただ通数が増えるだけになってしまいます。

事実の補足なら問題ありません。事実でない書き方だけが届かなくなる原因です

2通目でやってはいけないのは、「言い忘れていました」と書くことです。計画的に分けて送っているのに、そう書けば事実と違ってしまいますよね。読み手は次に同じ手を見た時点で気づきますし、件名や本文が事実と違う配信は、そもそも受信トレイに入らなくなります。

そのかわりに、2通目に本当に新しい情報を1つ持たせます。書き忘れたふりをしなくても、追伸はちゃんと成立します。

2通目の中身成立するか書き方
本当に今日が締切成立する「本日23時までです」と事実を書く
1通目に書かなかった条件成立する「対象は◯◯の方だけです」と補足する
届いた質問への回答成立する「同じ質問が来たので補足します」と書く
言い忘れたふり避ける事実でないため。Gmailの要件に触れる
中身のない催促避ける迷惑メール報告につながる

どれも「1通目に書かなかったこと」を2通目に置く形です。書き忘れたふりをする必要はありません。

どのくらい空けるか

間隔に、決まった正解はありません。締切までの残り時間から逆算して決めるのがおすすめです。

案内の形1通目2通目理由
当日締切朝締切の2〜3時間前「今日中」が実感として残っている間に届く
数日後が締切初日締切前日間に何度も送ると、締切そのものが軽くなる
締切がない案内——そもそも2通目を足さない。急ぐ理由が無い

2通目が「まだ間に合う」と読める位置に置きます

判断の中心になるのは、3行目です。急ぐ理由が無い案内に2通目を足すと、中身のない催促になってしまいます。 前の節のとおり、それは迷惑メール報告とブロックにつながる側の書き方です。

連続で送るのは、同じ日に2通までにしておきましょう。3通目からは、内容にかかわらず「しつこい配信」として扱われる側に回ってしまいます。

1通目に何を書いておくか

2通目が効くのは、1通目で判断材料が揃っているときだけです。1通目が説明不足のまま2通目で押すと、読み手には催促だけが2回届いてしまいます。

確認項目
  • 何の案内かが最初の1〜2行で分かる
  • 誰向けかが書いてある(全員向けだと、自分ごとにならない)
  • いくらか・いつまでかが書いてある
  • 次にすることが1つだけ示されている(リンクを複数置かない)

この4つが入っていれば、2通目は「本日23時までです」の一行で成立します。逆に、1通目にこれが無いまま2通目を短くすると、何の締切なのか分からない通知になります。

LINEは2回送ると通数も2倍

同じ「追伸」でも、LINEは通数、メールは到達率が問題になります

LINEの通数は「配信回数 × 友だちの数」で数えます。2通に分ければ、消費する通数もそのまま2倍です。メールと違ってそのまま費用に跳ね返るので、送る前にプランの残り通数を見ておくと安心です。

通数を増やさずに追伸を足す

LINEは1回の配信で最大3吹き出しまで送れます。追伸を3吹き出し目に入れれば、通数は1回分のままです。

ただ、通知は1回しか鳴りません。「時間差でもう一度気付いてもらう」という元の狙いは失われてしまうので、次のように使い分けます。

  • 通数を節約したい/内容を分けたいだけ → 3吹き出し目に追伸を置く(1回分)
  • もう一度気付いてほしい/締切が迫っている → 時間を空けて2回配信する(2回分)

反応が落ちたら、やめどきの見分け方

続けていると、効かなくなることもあります。効かなくなり方には2種類あり、対処が逆です。

見え方起きていることやること
2通目のクリックだけ減った手として見慣れられた頻度を落とす。毎回は使わない
1通目から読まれていない配信そのものが届いていない2通目を止めて、到達率の側を先に見る
解除・ブロックが増えた送りすぎすぐ止める。回数を戻してから考える

どちらも「クリックが減った」ように見えますが、原因が違います

2行目の状態で2通目を増やすと、逆効果になってしまいます。届いていない相手に2回送っても、届かない回数が2回になるだけです。

効果の測り方

つい開封率を見たくなりますが、開封率では判断できません。 開封の計測は送信側の推定でしかなく、Google自身も配信状況の指標にはならないとしています。見ておきたいのは、次の4つを並べた変化です。

指標どこで見るか見方
クリック数配信ツール・GA42通目の効果が最も出る
申込・問い合わせ数GA4のキーイベントクリックだけ増えていないか
迷惑メール率Postmaster Tools0.30%に近づいたら中止
ブロック率・解除率LINE管理画面・配信ツール連続配信の後に跳ねていないか

2通目を足した週と、足していない週で比べます。クリックだけが増えて申込が増えていないなら、2通目の書き方が煽りに寄っています。

問い合わせ数の測り方そのものがずれていると、この比較は成り立ちません。送信ボタンのクリックではなく、受付が完了した画面を数えていることが前提になります。

送りすぎると、追伸ごと読まれなくなる

2通目が効くのは、1通目が読まれているからです。配信そのものが多すぎると、開かれる前に切られてしまいます。回数の決め方と、切られているかの測り方はLINE配信でブロックされる理由。同じ考え方はメールにも当てはまります。

使う場面・使わない場面

  • 使う: 本当に期限がある案内、読ませたい解説と申込導線が重なるとき、久しぶりの配信で読まれにくいとき
  • 使わない: 毎回の定期配信、期限が事実でないとき、1通目を書き切れないとき、リストの迷惑メール率が上がっているとき

送る前の確認項目

反応を上げる前に、届かなくなる原因を先に潰します
2通連続で送る前に
  • 1通目だけで読み物として成立している
  • 2通目に、1通目にない情報が1つある(締切・条件・質問への回答)
  • 「言い忘れた」など、事実でない書き方をしていない
  • 期限を書く場合、その期限を本当に運用する
  • 件名・表示名に煽り文句を入れていない
  • LINEの場合、消費する通数(配信回数×友だち数)を確認した
  • 迷惑メール率・ブロック率を配信後に確認する準備がある

次にやること

効いているのは、2通目ではなく1通目です。まずは次の配信で、1通目に書く内容を1つ決めてみましょう。 そこが決まれば、2通目は短い追伸1行で足ります。

LINEで運用するなら、通数の管理・配信の分割・ブロック率の確認をまとめて置いておけると、配信を出すこと自体に集中できます。当社のアドキタでは、この段取りを店舗ごとに組んでいます。