結論

先に、この記事の数字の読み方です。ここに出すのは「正解」ではなく「いま多い形」です。広告費を払って人を送っているページを45本開いて数えているので、業界が実際に選んでいる形は分かります。ただし、多いから効いているとは限りません。

  • 数字は、自社に足りないものを見つける物差しとして使う
  • 分布から外れていること自体は悪くない。意図して外れているなら

その前提で45本を開くと、まず分かるのは、役割の違うページが同じ「LP」という言葉で呼ばれていることです。

店舗・クリニックのページ16本に絞ると、傾向ははっきりしています。

  • 連絡手段は電話69%・LINE 56%に対し、フォームは31%
  • 16本すべてに何らかの連絡手段があった。ゼロのページは1本もない
  • 31%(5本)は広告からサイトのトップページに送っている
  • 価格を書いているのは62%。最初の画面で価格が分かるのは44%

自社のリンク先を直すときは、この分布と比べて足りないものから埋めるのが早いです。

この記事で扱う範囲と、数え方

自社で運用している広告収集の基盤に、Meta(Facebook・Instagram)広告のリンク先が蓄積されています。そこから条件を決めて抜き出し、2026年8月28日に1本ずつ実際に取得して中身を数えました

  1. 蓄積済みのリンク先のうち、日本語のページ287本を母集団にする
  2. 同じ広告主が偏らないようドメイン重複を除いて60本を無作為抽出(乱数の種を固定)
  3. 60本を取得。57本が生存、3本は404(元は2026年3月に収集したもの)
  4. 本文が読み取れた45本を分析対象にする(残り12本はJavaScript描画などで本文が取れず除外)
  5. ページの種類は、筆者が1本ずつ開いて分類した

数えた項目は、リンク(tel:・LINEの友だち追加・外部予約サービス)とフォームの有無、本文中の価格表記、よくある質問・お客様の声・症例・キャンペーンの記載です。

45本という数なので、比率そのものより、種類ごとの差の大きさを見てください。同じ数え方を自社の競合に当てれば、業種に合った分布が手に入ります。

リンク先は5種類に分かれる

まず、45本は同じ設計ではありませんでした。

種類本数どういうページか
店舗・クリニック型16医院・ジム・サロンのサイト内ページ。来店予約が目的
記事型(【PR】表記)10体験談・マンガ・「おすすめ5選」。読ませて次のページへ送る
単品商品LP8化粧品・美容機器など1商品の専用ページ。その場で買わせる
その他(BtoB・展示会など)4資料請求・来場登録が目的
アンケート型3数問答えさせてから申し込みへ進ませる
求人2応募が目的
モール商品ページ2楽天・Amazonの商品ページへ直接送る

Meta広告のリンク先45本の内訳(2026-08-28に取得・筆者分類)

この違いを踏まえると、集めた「LPの正解」がそのまま使えます。たとえば記事型のページに「連絡先が書いていない」という指摘は当たりません。そこで連絡させる設計になっていないからです。

店舗型16本:連絡手段は電話とLINE、フォームは少数派

実測で選ばれているのは電話とLINE。フォームは31%しかない。店舗・クリニック型のリンク先16本を調査した結果、電話リンクは11/16で69%、LINEの友だち追加・LINE予約は9/16で56%、外部の予約サービスは7/16で44%、自社フォームは5/16で31%。1ページに2つ以上の連絡手段を置いている店が多数派。まずやるべきは、フォームよりも先にこの2つ。電話番号を押せるリンクにすることと、LINEの友だち追加を置くこと。フォームは相手に文章を書かせる分だけ手間がかかる。
フォームを作り込む前に、押せる電話番号とLINEを置くほうが先に効きます

自社の店舗・クリニックに当てはめやすいのは、この16本です。

店舗・クリニック型 16本

何らかの連絡手段がある

100%

16 / 16本

電話リンク(tel:)

69%

11 / 16本

キャンペーンの記載

69%

11 / 16本

価格の記載

62%

10 / 16本

LINEの友だち追加・LINE予約

56%

9 / 16本

よくある質問

50%

8 / 16本

外部の予約サービス

44%

7 / 16本

症例・ビフォーアフター

44%

7 / 16本

自社フォーム

31%

5 / 16本

お客様の声

19%

3 / 16本

店舗・クリニック型16本の掲載率(2026-08-28実測)。棒は、16本のうち何%のページにそれがあったか

目立つのはフォームの少なさです。31%しかありません。置く場合に何項目が相場かは、別の25件を数えた問い合わせフォームの項目数。代わりに電話とLINE、予約サービスが並びます。組み合わせを見ると、電話だけが4本、LINE+電話が3本、LINE+予約サービスが2本という具合で、1ページに2つ以上の連絡手段を置いている店が多数派でした。

3割は、広告からトップページに送っている

店舗型16本のうち、5本(31%)は広告のリンク先がサイトのトップページでした。残り11本は施術ページや専用LPなど、下の階層のページです。

トップページ送りが必ず悪いわけではありません。院名やジム名で指名検索されている広告なら、トップページが正解のこともあります。ただし、「シミ取り」の広告を見て来た人がトップページに着くと、そこから自分でメニューを探すことになります。広告で言ったことが最初の画面にないと、探す手間の分だけ離脱します

トップページに送っているなら、これだけ確認する
  • 広告に書いた言葉(施術名・悩み・価格)が、最初の画面にあるか
  • 予約・電話の導線が、スクロールせずに見えるか
  • 広告のキャンペーンが、最初の画面から2タップ以内で見つかるか

価格は6割強が書いている。ただし最初の画面は4割強

「書いてある」と「最初の画面にある」は別。店舗型のリンク先16本を調査した結果、価格の記載が「書いてある」のは62%(10/16)だが、「最初の画面にある」のは44%(7/16)。書いてはいるが下のほうに料金表が置かれているケースが多い。価格の出し方は「狙う客層」で決める。金額で判断する人を集めたいなら早く出す。相談してから決めてほしいなら後に置く。どちらでもよく、大事なのは意図して決めること。決めていないページは、たいてい下のほうに価格表が置かれたままになる。
書いてあるかと、最初の画面にあるかは別。どちらでもよいので意図して決めます

価格の記載は店舗型で62%(10/16)。ただし、ページの最初のほうに価格が出てくるのは44%(7/16)でした。書いてはいるが下のほうにある、という状態です。

価格を出すかどうかは、来てほしい客層で決まります。金額で判断する人を集めたいなら早く出す、相談してから決めてほしいなら後に置く、という選び方になります。実測でも両方が存在しました。どちらでもよいので、意図して決めてください。決めていないページは、たいてい下のほうに価格表が置かれたままになります。

記事型は「そのページで売らない」設計

記事型10本は、店舗型とまったく違う数字が出ました。

店舗型 16本記事型 10本

何らかの連絡手段+80pt

100%
20%

お客様の声・体験談−51pt

19%
70%

よくある質問+50pt

50%
0%

価格の記載−28pt

62%
90%

キャンペーンの記載−21pt

69%
90%
同じ「広告のリンク先」でも、役割が違えば中身も逆になります(2026-08-28実測)

記事型のうち8本には、電話もフォームもLINEもありませんでした。ページの最後にあるのは「詳しくはこちら」のボタンだけで、申し込みは次のページでさせる構造です。冒頭に「【PR】」と明記し、体験談やマンガで読ませてから送客する型が定着しています。

この型を店舗がそのまま真似すると、二度手間になります。読ませる記事と申し込みページの2枚が必要になるからです。まず1枚で完結させ、それでも読まれずに離脱するなら記事型を足す、という順番が現実的です。

直すか、専用ページを作るか

点検して足りないものが分かったら、次はいまのページを直すか、広告用のページを新しく作るかです。作り直しは費用も時間もかかるので、先に判断してください。

いまの状態判断理由
施術・商品ごとのページがあり、そこへ送っている直す足りないのは導線と言葉。ページ構造は足りている
トップページに送っているが、下層に該当ページがある送り先を変えるだけ作る前に、リンク先を変えて数字を見る
該当するページがそもそも無い作るただし1本目は簡素で構わない
広告を止めても使うページか作る価値が高い検索からも来るなら、広告費と別に効く

上2つに当てはまるなら、直すほうが早いです

2行目が最も多く、いちばん安く直る形です。広告の設定を変えるだけなので、費用はかかりません。それで数字が動くかを見てから、作るかどうかを決められます。

直す順番は、費用のかからない順

同時に全部やる必要はありません。上から順に、かかる手間が増えます。

  1. リンク先を変える — 該当ページがあるなら、そこへ送る。設定変更だけ
  2. 電話番号をタップできるようにする — HTMLの1行。制作会社に頼んでも短時間で済む
  3. 最初の画面に、広告と同じ言葉を置く — 見出しの差し替え
  4. 価格を出すか決めて、位置を変える — 出す・出さないを決めるほうが本体
  5. 足りない話題を1つ足す — 何を足すかは、続いている広告のリンク先は何が違うかで、長く回っている広告のページに何があったかを数えています
  6. ページを作り直す — ここまでやって届かないときだけ

1〜3は同じ日に終わります。6を先にやると、何が効いたのか分からないまま費用だけ出ていきます。

自社のページを同じ基準で見る

ここまでの数字を、点検の形にするとこうなります。上から順に、直すのにかかる手間が増えます。

広告のリンク先を点検する項目
  • そのページの役割が「その場で申し込ませる」「読ませて次へ送る」のどちらか、決まっている
  • 連絡手段が2つ以上ある(電話・LINE・予約・フォームのうち)
  • 電話番号が、スマホで押せるリンクになっている
  • 広告に書いた言葉が、最初の画面に同じ言葉で書かれている
  • 価格を出すか出さないかを、意図して決めてある
  • キャンペーンをやっているなら、その条件と期限が書いてある
  • 通販の形で売るなら、事業者情報の表示がある

今日やること

自社の広告のリンク先を開いて、スマホで電話番号が押せるかどうかだけ先に確認してください。実測で最も多かった導線であり、直すのに数分しかかかりません。

次に、広告の文言とページの最初の画面を並べて見比べます。同じ言葉が出てこないなら、そこが直す場所です。ページ全体を作り直す前に、この2つで届く数が変わります。